つい手が出てしまう。

 桜満開の年度末に、物騒な題名ですが。


 「つい手が出てしまって・・」よくこんな言い方しますよね。これは考える前に反射的に手が出てしまうという現象。


 で、どんな時によく起こるかというと、もっぱら攻撃と防御ですね。命に関わる状況においては考えることによるタイムロスが死に繋がってしまうことだってある訳です。

 わたしたちの遺伝子の中にはそんな記憶が残っているので、考えなくてもとりあえず手を出すということが本能的にできるのです。

 今となっては、手というのは自分の意図しない所で勝手に動いちゃったりする、器用なヤツなのです。


 しかしこの器用さがアダになって、肩こり腰痛を引き起こしたりもしてしまう逆の側面も否定できないのです。言い方変えればでしゃばりなヤツとでも。


 何かをおこなう時に考える前にまず手が出て、そこに体がついていくというのは見慣れたありがちな動作ですが、言い換えると重心移動が後から行われるということです。

 

 慣れた作業、軽い作業でしたらなんてことはないのですが、予想してたより重かったり、力を必要とした場合、腕の力だけではまかないきれず体幹の筋力も動員されます。


 その時に、ついさきにでてしまっている腕が梃子(てこ)の働きをしてしまうのです。梃子の原理によって、手のひらにかかった重さが何倍にも増幅されて、肩や腰に襲いかかって来てしまうのです。

 これによって肩や腰を故障してしまう方が多いのです。


「じゃあどうしたらいいんだっ!?」っていう叫びにお答えすると、手の器用さを放棄するのです。やる気満々の腕さんにストップをかけます。何かに触れた時、腕を脱力状態にして胴体に動作を先導させるのです。


 これによって、まず重心が決まってきます。しっかり重心が安定すれば腕の力は必要最小限で済み、自分でも思いがけないほどの体幹の力を伝えることができます。


 腕の疲労は減少し、肩腰を故障するリスクも減ります。いいこと尽くめじゃないですか。

 ただちょっと今までとは違う体の使い方なので、練習が必要です。これが、私が以前からブログでちょくちょく紹介しているふにゃふにゃトレーニングなのです〜〜〜


気になる方は過去ログへとつい手を伸ばしちゃってください。