楽と気持ちいいは違うんだぞ

大きな声ではいえませんが、スパルタコース(仮)は時間の半分以上は雑談で構成されてたりします。

 先日はその中で、「楽と気持ちいいはちょっと違うんだよね」と言う話をしました。その時はあまり上手い説明ができなかったのですが、端的に言うと「楽」は「静」で、「快」は「動」なのかなと。

 

『生存に必要な行為や行動には「快」という感覚が伴っているんですよ〜』というおはなしは何度かしているのですが、そもそも何で「快」を伴わせてるのでしょうか?

 もしそうしなかったら、メンドクサイからその行為をしないかもしれないという危惧があるから、つまり「快」というごほうびがなければやらないんじゃないかというわけですね。

 なんにもしないでじっとしてる方が「楽」ですもんね。

 だから「気持ちいい」は「楽」ではないんです。むしろ逆ですね、疲れるんですよ。

 

「気持ちいい」を探して動く操体法は疲れるのです。でも、その動作はゆがみをなおすために体が必要としているからこそ気持ちいい訳なのです。操体法をおこなって気持ちよく疲れたその後は、楽な姿勢で静かに体力の回復を待ちましょう〜。


2 コメント

『脱力』と『関節技』

『脱力』とはまさに力を抜くことなのですが、これが難しいんですよね。

 

 師匠の整体院に勤めていた頃に、気功を勉強している同僚がいました。その同僚が空いてる時間によく、その場で脱力して転ぶ練習というのをやっていまして、おもしろいけど意味わからんと当時の私は思っていました。

 かすかな記憶なので定かではないのですが、背後で『ごん!」という鈍い音を聞きました。どうやら転んだときに頭を打つ音らしいのですが、力が抜けていると転んで頭を打っても痛くないとか。私は痛いの嫌いなので怖くて試したことはないのですが。

 今頃になってようやくその練習の意味が分かってきました。友達は私の10年先を行ってたんですねー。

 最近は私もどうしたら脱力できるかなんてことばかりを考えて、毎日ふにゃふにゃ生活しています。転ぶ練習はしてません。

 

 学生の頃に武道をやっておりまして、腕の関節技を色々と覚えたのですが、関節技って下手に抵抗しなければ、極まりきるまでは気持ちいいんですよね。なにかこれには脱力に通じるものがあるのでは〜と考えました。

 

 技をかける時には、相手に抵抗させないために、瞬時に相手に力の入らないポジションに腕をもっていく必要があります。このポジションまで持っていかれてしまうと抵抗しようにも力が入らないのです。

 そう、まさにこのポジションこそが『脱力』ポジションなのですよ、力を入れようにも入れられないというね。

 つまり、このポジションに自分から持っていけばいいってことですよ。武術や格闘技の経験のある方だったら、何となくイメージつくのではないでしょうか。

 

 ここで書くとまた長くなりそうなので、詳しいお話はご来院くださいませ。

だいぶ商売上手になってきた。


歩き方

『どういう歩き方をすればいいんですか?』という質問を膝の痛い方々からよくされます。

 

 日本語のとっても不自由な、土屋整体院院長は『きもちよく歩いてください。』と。

 

 患者さんはもちろん『?』なのですが、

『骨盤を軽く前傾させて、股関節と膝関節をゆるめた状態で、胸を骨盤より前に出して、筋力ではなくて重心の移動に合わせて足を出してください〜。』

 と、言ってみた所で、当院狭小でして、実際に歩くスペースもなく、施術が終わって受付済んだ頃には、ほとんどの皆さんの記憶からはなくなっているのが現実です。

 

ですから『気持ちよく歩いてください。』と。

 

 気持ちよく歩くということは、言い換えれば痛みの出ないような歩き方をするということでありまして、そのためにはどういう歩き方をすると痛いのかを自分で観察しなければいけません。

 膝の出す方向、足裏のどの辺に体重を乗せるか、上半身の姿勢、ちょっとした違いで、痛みの出方は変化します。痛みの強くなる動作を発見したら、それを避けるように歩けばいいのです。

 さらに、気持ち良く歩くにはリラックスして余計な力を抜くことが必要です。人間、腰から下だけリラックスなんて器用なことはできませんから、肩も背中も力を抜いて、全身でふよふよと歩けばいいのですよ。

 

 気持ちのよい動き方を発見できたら、後はもう、それをひたすら反復して味わえばいいのです。

 

 歩くというのは全身の連動を利用する反復動作ですから、上手に歩ければそれだけで膝のゆがみもとれて、痛みも和らぐという何ともお得な動作なのです。

 

 

もちろん、炎症などを伴う急性期にはやっちゃダメですよ。


0 コメント

足の指からの連動

 操体法の中でも、最も患者さんに不思議がられるのが、足の指からの連動を利用した操体法です。


 足の指に抵抗かけて動いてもらうだけで、腰やら肩やらの痛みが和らいでしまうのですよ。やってる私でさえどうしてこんなに変化があるのか不思議なくらいなので、やられてる方は『??』ですよね。

 たぶん、YouTubeなんかに動画あげても『やらせ認定』してもらえるんじゃないかと。


 地面に足をついている状態であれば、たいていの動作は地面を蹴る力を利用するわけで、そう考えれば当たり前の話ではあります。

 足の指できちんと地面を蹴れているか、それだけの違いが体の不調に繋がってしまうのだから、恐ろしい話でもありますよね。


 で、ここで思い出すのが『外反母趾』ですね。足の親指が浮いてしまって隣の指の上に乗っかってしまうという、多くの女性のみなさんがお悩みの例のヤツです。


 原因は靴の形状などが言われていますが、それだけではなくて、親指の筋力の低下もあります。人間の筋肉は使わなければ、どんどん弱くなってきますので、親指を使って立ったり歩いたりしていないということですね。

 靴の形状で親指の動作が制限される場合もあるので、この2つの要因は関連深いです。


ではここで外反母趾の解消法を一発。

『足の指を自力で横方向に開きましょう。』


以上です。

毎日やってるとだんだん開くようになってきますよ〜。地道にがんばりましょう。







スパルタコース(仮)

 マンガを描いてくださっているgengaさんというのはじつは操体教室にきていただいているgさんのことでして〜。

 gengaさんのマンガにありますように、スパルタコース(仮)というのを新メニューとして考えています。

 

 施術の後は一時的に良くなるのですが、一定期間で元に戻ってしまうといような方々を、生活面から徹底的に取り締まったらどのくらい改善されるかなーという素朴な疑問から始まってます。

 

 まあそこにgengaさんという実験大好きな方がたまたまいらっしゃったので、渡りに船と言いましょうか、モニターということでご協力いただいて、スパルタコース(仮)を始めたわけです。

 

 悩む前に始めてみようぜということで、2人で相談しながらあれやこれやと約一ヶ月が経過しまして、その間、面白い新事実がザクザクと掘り起こされました。

 

 細かい内容はネタバレになりますのでここでは控えますが、gengaさんのマンガの中で徐々に明らかになってきますので、ぜひともご期待ください。同じような悩みをお持ちの方々たくさんいらっしゃると思います。本気で負のスパイラルから抜け出したい方には、ものすごく参考になるはずです。

 


2 コメント

マンガデビュー


 

2016/02追記

現在gengaさんのご都合により、

漫画執筆及びサイトをお休みされております。


0 コメント

背骨の後屈

以前の記事続・前屈と後屈にコメントをいただきまして、実際に骨格だけの問題ならどこまでいけるのか試してみました。


 

やはり胸部はあまり反れてませんね。背中から触れる棘突起という部分が上下で当たってしまうと限界です。

 

骨もそうですけど椎間板の柔軟性も大切なんでしょうね。若者に任せようその辺は。


ため息を『は〜〜〜〜〜〜』から『ふぅ〜〜〜〜〜』にしてみようぜ

 「ため息の数だけ幸せが逃げていく」などと巷では申しております。しかし、そんなため息の多い貴方に朗報が!


 いつもついてしまうため息を『は〜〜〜〜』から『ふぅ〜〜〜〜〜』にしてみましょう。やることはいたってシンプル、口角をだらんと下げて開いたくちびるをきゅっととじてタコのようにしてください。


 はい、ここで一発ため息をしてみましょう。『ふぅ〜〜〜〜〜』っとゆっくり息を吐きます。すると、いかがでしょう?おなかに力がはいって腹筋が固くなってるのわかりますか?


 くちびるを閉じることによって出口が狭くなり、息を吐くのに今までより腹筋を使わなければいけないのです。特に使われるのが腹横筋といって横方向に伸びる腹筋です。


 この腹横筋は腹圧を高めるために使われるのですが、いわゆる腹式呼吸をおこなう時に使われる筋肉です。さらにはコルセットの代わりをしてくれて腰の保護にも役立ってくれる重要な筋肉です。この腹横筋が弱いと腰痛を起こしやすいということですね。

 

 もう勘のいい方ならピンときているはず。数年前に流行っていたロングブレスダイエット、まさにこれですね。息を長く吐くだけで痩せちゃいますよとブームになったあれです。


 そうですみなさん、ため息を吐く時に、くちびるをきゅっとつぼめるだけで、なんとウエストもきゅっと引き締まったナイスバディになってしまうのです。その結果、体幹が鍛えられ腰痛にもなりにくくなるという素晴らしさ!


 そもそもため息とは、息を吐くことにより副交感神経の働きを活発にし、緊張した心身をリラックス状態にするために、脳みそが行わせているのです。ですから、無理にやめる必要などないのですよ。


 さあ皆さん、災い転じて福となす。どんどんため息を『ふぅ〜〜〜〜』っと吹いて。健康でナイスバディになっちゃいましょう。